運動イメージ法

第三者の立場で自分の動作をイメージする<客観イメージ法>とは異なり、自分の主体的な立場で、自分の動作をイメージすることを「運動イメージ法」といいます。

私が考えるところ、この運動イメージ法こそ、トップアスリートに求められる「集中力」「技術習得と維持」「怪我の予防」を実現してくれる究極のメンタルトレーニングです。

s-CX178_Lまた、この運動イメージ法を極めると、競技の直前に行うことで、しかるべき動作の「デジャブ(既視体験」を起こし、「ゾーン」が起こりやすくなります。

今、右腕を伸ばして、肩の高さに上げてから、肘を90度に曲げてみてください。そして、その動作を3回ほど繰り返し行ってください。

次に、目を閉じて、先ほど行った「動作」を、頭の中だけで再現してください。

如何でしょうか?

腕を動かさなくても、動かしている感覚イメージを作り出すことができたのではないでしょうか?

これが<運動イメージ法>です。

このような簡単な動作であれば、<運動イメージ法>はそれほど難しくありません。

しかし、イメージする動作が複雑で繊細になればなるほど、その運動イメージを作ることは簡単ではなくなるからです。

あなたの競技課題に置き換えて、やってみればわかると思いますが、複雑な動作を、リアルにイメージするには、集中力が求められます。続けるにはなおさらです。

CF044_Lしかし、にわかに信じられないかもしれませんが、この運動イメージ法を地道に繰り返し行うと、あなたは実際に体を動かして練習しているのと、ほぼ同じ効果が得られるのです。

イメージによる運動技能の上達効果は、厳密な実験によって証明されている事実です。さらに今では、そのような効果が発生する脳内メカニズムも分かっています。

しかし、<運動イメージ法>は、そのほかのイメージ法とは異なり、繰り返されなければ効果はほぼ実現されません。前述のとおり、集中力がないと続かないこともあり、多くの選手が、その効果を体験する前に、挫折してしまうのが現状です。

挫折してしまうのは、我慢が足りないだけでなく、<運動イメージ法>を行う準備ができていない場合が、ほとんどです。自分のイメージ力に見合うレベルから始めないと、なかなか続かないのです。

私のコーチングでは、いくつかの段階を踏みながら、正しく<運動イメージ法>ができるまで、しつこくクライアントに指導します。

最終的には、この運動イメージ法の習得を目指して、ここで紹介しているその他のイメージトレーニングに励んでほしいと思います。